いいもの着ているキヨノさん

めったにお会いしない教授夫人と　偶然続けてお風呂で一緒になった。
えらくむかしの話しだが、その人は私がヤソ銀にいた頃の私の上お得意様だった人だ。その頃の教授夫人は今でいうセレブってやつで、計算してみたらちょうど今の私くらいの年頃だったと気がついた。
大学教授はすでに亡くなられて今は一人暮らしということだが　やはりセレブなお仲間が何人かいて外国にいる息子さまの所へ旅行したり　楽しい老後の見本のようで相変わらず興味を持たずにはいられない人なのだ。
この間は先にお風呂から上がった時に　置かれていたバスタオルのすごい上等なことが気になったので　今日もそれとなく観察しようと思ったら、「あなたすごいわね〜フォルクスワーゲンに乗っているのねェ」と言うのでへへへと笑ってしまった私だった。「離れている時はご両親を日本じゅうに呼んで、歳をとったらあなたが近くにきて、たいしたものだわ。ご主人も相当な方なのねェ」と私とバーちゃんのことをウラヤマシイと何度も言うので　まさか教授夫人からそんなふうに言われる日がくるなんて、感慨深い嬉しい一瞬だった。　
そのあと　お先に帰る時見たものはゴージャスなサンダルだった。
それはすごく素敵で何処に行ったら買えるのかなと思うようなもの、やっぱね、どこまでもウラヤマシイ教授夫人・・。