たったひとつの気がかり
最近、バーちゃんに変化があった。
ボケは確実にワンステップ上がってしまった。
と同時にご飯をあまり食べなくなってしまった。ハーモニーの人達はその食べないをすごく気にしている。無理に食べさせなくていいと私は伝えたが、そーわいかんざきってかんじ。一生懸命あの手この手で考えて、なんとか食べてもらいたいという姿勢なので、それで私も毎日の夕飯を一緒に付いて世話をするようになった。付きっきりなら、娘となら、なんとか食べるようになってはいたが、今日はトロントロンと眠ってしまってだめだった。こんな日もあると、諦めの早い私だ。それでいいと思いながら帰り道、そうはいっても頭の中はぐるぐる巡った。
最後は赤ちゃんに帰るとかいうけれど、赤ちゃんなら可愛くて未来があっていい、老人は悪いほうへ向かうばかりで残酷だ。
しかし、そればかりではないともいえる。
松本サリンの河野氏が「あなたが生きていることが、私達家族の支えになっているんだよ」と言っていたそうだ。私も実感だ。生きるとはそういうことで、それは死んでもきっと家族の心に生きてやっぱり支えてくれるんだろうとか、思う。
バーちゃんのこの顛末はいつか自分も歩く道なのだ。
それをしっかり認識して、
いろいろなことを教わりながら、
いろいろなことを考えながら、やり抜きたいと思っている。