この筋書きのゆくえ
茶サマの入学式は、親は別教室でテレビで見守った。
そういえばフジッコ氏の時も親は中に入れずテレビだった。マリちゃんの時は武道館だったからグリークラブの校歌も生で聞いた。
その時々で親として栄えある大学に連れてきてもらった喜びでいつもすごく感激した。トンビな私は親冥利に尽きること多く、頑張ってくれた子供たちには感謝するばかりだ。
茶サマの大学は賛美歌の調べ厳かにやはり伝統を感じて素晴らしいと思ったが、5番目くらいに行きたかった学校だなんてバッサリ斬ってしまうのでいったいどうしたものか・・・、入学式というのに淡々と他人事みたいななんともへんなかんじでうち過ぎていった。
そうしてその時そうしてるうちに、入学式のテレビに茶サマが映ったのだ。
あの白いマスクの茶サマが真面目な顔でそこにいた。
思わず吹き出すところだった。説明できない可笑しさが私を襲った。
ああ、今日という日を忘れることはないだろうと私は思った。