ブラウンタイムス

　41歳銀行係長女史の決断は早かった。けっきょく写真は私のほうが見ただけで、本日、47歳職人氏とパンチでデートとなった。
写真、経歴、家、母上様、総合的にみて、およよ///。　職人氏やや不利かと私は予想した。
それに昨夜電話で連絡をくれたのは、本人ではなくお母上様だったから、おいおい大丈夫か？といっそう不安になった私だった。　銀行女史は駅前の「ブラウンタイムス」でお願いしますと積極的で、肩書きはいいです、気持ちが合うかどうかだけですから、なんて言ってくれた。
　そんなわけで　コーヒー香る「ブラウンタイムス」。
人は見かけによらぬもの、職人氏は写真よりずっと若っぽく、顔はデカイが目がきれいな人だわと私は心で思った。喋らないではないが　おとなしい感じ。
始めはへんな間が空きそうになるので、仕方なくウチの話題で笑いを提供すると　みるみる意気投合した「3人」だった。
職人氏は話し出すと　ただの職人ではないことを　ちらつかせてくれて　「へぇ〜」なんて感心してたのは私だったかも。　なにせあの写真、経歴、家、母上様、などみてたもんだから。
銀行女史も　いつもの愛想で、ちょっと職人氏優位に傾いたような気がした私はほっとして　そこでお先に「ブラウンタイムス」を後にした。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巡り会う　5月の風と　ブレンドで　　　＜睦睦＞