MutsuMutsu晴れ晴れ日記

晴れ晴れ人生を目指して!

三才山トンネルのまさか

東京から帰ってすぐに車に乗りこんだ私は焦っていた。
バーちゃんは待っているだろう、一刻も早く行きたいと思っていた。

長いトンネルの果てにやがて見えてくる出口の光は、今の私には希望の光だ。
そんなトンネルなのに出口を出た瞬間まさかの悪夢は起きた。雨のような雪が降っていた。
トンネルを出たとたん前の2台の車が激しくスリップした。1台目がいかにもすべったというかんじで回転して止まった。それを避けようとした2台目の車はガードレールに激突大破。私はそれに続いて走っていた。全ては瞬時のことだ。
スタッドレスで運動神経の良い私は、前の横向きで突っ込んだ車の直前でピタっと止まったが、とたんにドカンと後ろから衝撃、結局ガツンと前の車に追突してしまった。その時、1台目の車が走り去った。
全ては一瞬のことでまさかとなんでが交錯した。
2台の車に挟まれて出るに出れない状況とわかったとたん、私の怒りは今世紀最大に爆発した。「ちょっと何やってんの!なんでそんなタイヤで走ってるの!どうしてくれるの!止まるか避けるかしてよ!なんでぶつかってきたんですか!あたしは今からバーちゃんとこへどーでも行かなきゃいけないんだから!」
今日までの1年間の怒りや絶望も取り混ぜて怒鳴ったかもしれない。悔しくてしかたなかったのだ。
そうしたら、後ろからぶつけたおいさんが「わたしガンて言われたんですよ今日」と言ったのだ。 
思わず天を見上げた私だった。雪混じりの雨が本当に雪になった。
警察が来てまもなくシゲ氏が来てくれた。
「また早いねェ」と2台目のおいさんがびっくりしたが、一生忘れないだろう。嬉しかった。